第17回星空案内人(星のソムリエ®︎)シンポジウム 2日目レポート

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2025年3月3日(月)第17回星空案内人シンポジウム2日目が開催されました。今回はそのレポートです。

1日目はこちら

初日に続き、さまざまな発表を通じて新たな気づきがあり、自分の活動にも活かせるヒントが得られました。

多彩なセッション

星空工作をやってみよう!

にこえりさんは美大出身を活かし、工作のコンサルティングができるという内容でした。

ご自身の特技や個性を活動に取り入れる工夫がされており、星空案内の可能性の広がりを感じました。

忙しくても話せる星空—音声SNSで広がる天文のつながり

「星空ラウンジ☆」のサワノユウタさんは音声メディアを活用し、天文の楽しみ方や人とのつながりを広げるという話でした。

私もラジオが好きなので、ぜひ聞いてみたいし、今後は発信にもチャレンジしてみたいと感じました。

星空案内人の活動報告

「星空ファクトリー」の長野さんは新潟県を拠点に、科学や宇宙教育を推進する活動について発表されました。特に地域での学びの場の提供や、オンラインを活用した教育プログラムに力を入れている点が印象的でした。

また、子どもたちに実体験を多く提供することを重視しているというお話があり、知識を詰め込むだけでなく、実際に体験することで星空への興味を深めることが重要であると感じました。

惑星状星雲ものがたり

「星空案内人とだ」の鈴木さんは、紹介した絵のクオリティが異常に高く、内容も非常に面白かった発表でした。惑星状星雲の魅力を視覚的にも楽しめる構成で、聞いていて引き込まれました。

ただ、時間超過してしまったのが本当に惜しい!導入部分をもう少し短くし、早めに本編へ入っていたら、よりスムーズに伝わったのではないかと感じました。それくらい発表の完成度が高く、もっと余裕を持って聞きたかったと思える内容でした!

サクッと観望会のススメ

都築さんは観望会を音楽演奏に例え、アコギ一本で各地を回る「流し」のようなスタイルを提案していました。それに相性の良い望遠鏡の紹介もありました。(なんと購入してしまいました…!)

まさに私がやりたかったことであり、そこにピッタリはまるようなツールを紹介いただいたこともあり、とても刺さる内容でした。

4次元デジタル宇宙ビューワーMitakaでガイドをしよう!

「星のソムリエ京都」の和田さんは、Mitakaの活用法についての発表でした。

観望会の補助ツールとしてだけでなく、星空解説にも活用できる点が新鮮でした。

せなかに地球 おなかは宇宙

八ヶ岳スターラウンジの木村さん・立岩さん・安江さんは観望会ツアーについての発表でした。

寸劇スタイルで進められた発表はユーモアがあり、会場の雰囲気も盛り上がっていました。また、会場の多くの方が実際に八ヶ岳スターラウンジに行ったことがあるという話を聞き、その人気の高さが伝わってきました。

私自身も、この発表を聞いてますます八ヶ岳スターラウンジに行ってみたくなりました!

雨天曇天時の星空観望会

齊藤滋史さんは、私も所属している「やいづ星人の集い」の代表であり、発起人でもあります。まさに焼津の皆さんの活動を代表した発表とも言えました。

滋史さんは宇宙シミュレーター「Mitaka」を使いこなし、まるでプラネタリウムのように宇宙旅行を体験できる観望会を実現しています。これにより、星が見えない天候でもお客さんに宇宙の魅力を伝え、楽しんでもらうことが可能になっています。

変光星の観測から地域貢献事業

兵庫県立舞子高等学校の穂積さんの発表で特に印象に残ったのは、変光星の観測が高校生の研究テーマでありながら、地域活動としても成立している点です。

また、高校生が主体的に天文学の知識を深め、地域と関わりながら学び続ける仕組みを作っているのも素晴らしいと感じました。

さらに、星空案内人資格の取得を促し、卒業後も天文活動を続けられる仕組みを整えているのは「学校での学びを超えた生涯学習のモデル」として、とても参考になりました。

招待講演:「宇宙と人と星空を繋ぐ」

塚田健氏(平塚市博物館)による講演が行われました。

この講演では、天文の知識を歴史の切り口で伝えるという試みとその実績が紹介されました。

私も、その時その地域ならではの伝え方を考えていくときにはすぐに地域や関連の歴史視点になるので、このアプローチを一層深めていく自信に繋がりました。

また、平塚市博物館では、こうした視点を活かした展示や取り組みが行われているとのことで、ぜひ一度訪れてみたいと思いました。

新たな発見と感動

2日目を通して、星空案内の方法の多様性、オンラインや音声メディアの活用、観望会のあり方について新たな学びがありました。

また、日向さんのプラネタリウム番組を鑑賞できたことも、大きな感動のひとつでした。

日向さんは3月で転職(3月の多くは有給消化)されるため、私にとっては今回が最後の番組鑑賞となりました。リバイバル上映でしたが、日向さんのプラネタリウムの技術と星空を伝えることへの情熱が詰まった素晴らしい内容に目頭が熱くなりました。

地元焼津メンバーの活躍

地元焼津のメンバーが運営スタッフとして活躍している姿を見て、誇らしく感じました。(私は体調不良で運営のお手伝いはできませんでした。)

セッションでディスカバリーパーク焼津の関係者からは6名の発表者が登壇し、私もその一員として参加できたことをうれしく思いました。

次回のシンポジウムについて

次回の第18回星空案内人(星のソムリエ®︎)シンポジウムは、鹿児島県の与論島で開催される予定です。(与論島って鹿児島県だったんだ!?)

今年のシンポジウムは非常に充実した内容で、また参加したいと思えるものになりましたが、私を含め多くの方が、与論島への交通手段について心配しているという声も聞かれました。

おわりに

今年のシンポジウムで得た学びを活かし、地元焼津や静岡県、長野県安曇野市での活動をさらに充実させていきたいと思います。

次回以降のシンポジウムでもまた皆さんにお会いできることを楽しみにしています!

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ホシキミラボ / ほしに生きる君と、
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「ほしに生きる君と、」は、星空をきっかけに人や地域がつながる場所です。 静岡県焼津市を拠点に、星好きが集う「ホシキミラボ」を運営し、安曇野などで星空観望会を開催しています。 また、四季の星空をイメージした「星空ブレンドコーヒー」を通じて、星空の魅力を日常に取り入れる提案を行っています。 星空が紡ぐ特別なひとときを、ぜひ体験してください。
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